トレーサビリティという言葉は、製品の生産段階からの患者さまの手に届くまでのプロセスが追跡可能であることを指します。物流センターでは、医薬品のロット（製造番号）や使用期限等を在庫管理システムで一元管理をし、流通過程のすべての段階でそれぞれの医薬品がどこにあるかを確認できるようにしています。また、万が一の製品回収にも速やかに対応できるよう備えています。お得意先までの徹底したトレーサビリティの実現で、安全と安心を提供いたします。

医薬品の入荷から出荷までの全工程でバーコードチェックを行って、誤出荷の防止に努めています。バーコードチェックのほかにも、出荷精度を上げるために、最新のシステムを積極的に導入し、出荷精度99・99999％（セブンナイン）の実現はもとより、人手による作業の削減に向けたロボットによる自動化を行っています。最先端の技術を駆使したシステムロボットの導入など、物流設備のイノベーションを進めることで、更なる出荷精度の向上に努めています。

近年、希少疾病用医薬品（オーファンドラッグ）をはじめとして、厳格な温度管理を必要とする医薬品が増えています。物流センター内と営業所に、医薬品を一定の温度で管理できる保冷品倉庫を設置しています。配送の際にも専用の保冷ボックス及び温度ロガーを用いて一定の温度を維持するように細心の注意を払っています。

最先端ロボットシステムの導入等によって物流センターの高機能化と出荷精度の向上を達成した結果、お得意先別やメーカー順のオリコン詰めが可能となり、営業所の仕分け作業の省略・入庫作業の簡素化を実現しています。また、納品時におけるNO検品システムや物流センターからの直送便によって、納品リードタイムを短縮する等、更なるサービスの拡充を目指しています。

物流センターと営業所では、災害時の停電に備えて非常用自家発電機を設置しています。また、物流センターが被災した場合には、近隣の物流センターから速やかに供給補完できる体制を整えています。情報管理の面では、東京と大阪のデータセンターの二重化で、災害が起きた場合には切替が可能なシステムを構築しています。更に、定期的な災害訓練を行うなど、十分な対策を実施し安定供給の体制を整えています。